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三津が快諾してくれて,ほっとした斎藤だが

三津が快諾してくれて,ほっとした斎藤だが,傷のある顔でにっこり笑われても,何だか胸が痛む。

 

 

「早く傷が消えるといいが。」

 

 

傷のある頬に手を伸ばした時,

 

 

「三津さん,https://www.easycorp.com.hk/blog/complete-guide-company-incorporation-in-hong-kong/ 体調は良くなったんですか?」

 

 

心配そうに眉尻を下げた総司がスッと障子を開けた。

斎藤は手を添えて咄嗟に傷を隠して総司を睨む。

 

 

「開ける前に開けると言え。」

 

 

この傷を一番見せたくない相手なのに。

手で覆い隠したところで,今の状態は不自然極まりない。

 

 

「その手は何ですか。」

 

 

『土方さんの次はあなたですか?下心のある人が次から次へと。』

 

 

何も知らない総司はムッとした表情で斎藤に詰め寄った。

 

 

「嫉妬か?あんたも触りたきゃ触らせてもらえばどうだ?」

 

 

「なっ!!

 

 

総司は顔を真っ赤にした。

触りたいのは山々だけど,そんな事が出来る男じゃない。

目を伏せて三津の顔すら見れない。まさか斎藤からそんな大胆発言が飛び出すとは。

総司は恨めしそうに斎藤を見つめた。

それだけでも動揺してるのに,手を離す気配もないから気に入らない。

 

 

「沖田さんからかわれてるだけやって。」

 

 

真っ赤になった顔を指差し,けらけら笑った。

 

 

「斎藤さん別に隠してくれなくてもいいですよ。」

 

 

『あんたは良くても俺は良くない。』

 

 

斎藤だけじゃない。

総司が怒れば周りが甚大な被害を被るんだ。

 

 

「何を隠してるんですか。」

 

 

からかわれたと分かり,総司は一段と口を尖らせた。

じっとりと睨まれて観念した斎藤は深い溜め息を一つつき,手を退けた。

 

 

「ちょっとドジしちゃった。」

 

 

へへっと舌を出して三津は笑うが,総司の顔は青ざめた。

 

 

「ちょっとじゃないですよ!どこの輩がこんな事を!!

 

 

今度は頭に血が上って総司は顔を真っ赤にする。

 

 

「斎藤さんが助けてくれたし,ちゃんと診療所まで連れてってもらって,薬も塗ってもらったから大丈夫やって。」

 

 

「痕が残ったらどうするんですか!?三津さんは女子なのに。」

 

 

凄まじい剣幕で詰め寄られているのに,三津はへらへらと笑ってまぁまぁと総司を宥める。

 

 

「猫に引っ掻かれたのと変わらへんって!」

 

 

これまた三津の強がりか,心配させまいとする気遣いか。

そうは言っても女の子の顔に傷なんて良くない。

 

 

「だって嫁入り前ですよ?」

 

 

「大丈夫やって。もし傷が残ってもいざとなったらお嫁にもらってくれる人いるし。」

 

 

その相手の顔を目に浮かべ,三津の口元が緩む。

総司は思わず,えっ!と声を上げ,斎藤も目を見開いた。

 

 

『そんな約束を。副長も手が早い。』

 

 

『行き遅れたら宗太郎がもらってくれるもんね。』

 

 

その時自分は一体いくつになってるか考えたら可笑しくなって来る。

くすくす笑う顔を愕然とする総司が見つめる。

そしたら無邪気な顔が見つめ返してきた。

 

 

「あ!でも売れ残ったら沖田さんもらってくれる?」

 

 

悪戯っぽい口調と,らんらんと輝く目。

からかわれてるだけなのに,冗談と分かっているのに,心音は跳ね上がる。

 

 

「私,土方さんに文句言って来ます!出掛ける際は護衛をつけるように言ってみます!」

 

 

すくっと立ち上がって部屋を飛び出した。

情けないかな,この手の冗談に上手く返す答えを持ち合わせていない。部屋を勢い良く飛び出したのを見て,三津はうーんと唸って首を傾げた。

 

 

「沖田さん怒らせてもた?

ちょっとからかい過ぎたかな。」

 

 

「あんた鬼だな。」

 

 

『貰い手がいるのにあんな冗談なんか言いやがって。

沖田の気も知らないで。』

 

 

そう思うと深い溜め息が出る。

だけど三津に悪意はない。

 

 

 

「この際斎藤さんでもいいんやけどな。貰ってくれるなら。」

 

 

おどけながら,無邪気に笑顔を振りまく。

 

 

「俺でもいいってどう言う事だ。ついでか?俺は。

取って付けたように言いやがったな。」

 

 

ついでのついでに言うなら沖田は怒ったのでは無い。

貰い手がいる事実に衝撃を受けて動揺してるんだ。

 

 

とは教えてやらんぞ。』

 

 

ふんと腕を組んでそっぽを向いた。

 

 

 

 

 

一方で,土方の部屋に飛び込んだはいいが嬉しいのか悲しいのか複雑な気分の総司。

 

 

「何っつう面だ,そりゃ。」

 

 

笑ってんのか,へこんでんのか,はたまた怒ってんのか。

変な顔と鼻で笑った。

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